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【ネタバレ有】スリーズィー・セクシー・ザズィーって映画を紹介してみる【ドラマ】

ZAZYはなんだか水が飲みたくなる映画

こんにちは。

先日Amazonで買い物してたら、ワンクリックでプライム会員になっちゃったケチャップです。あれは少し酷いと思った、けどプライム・ビデオめちゃくちゃ謳歌してるのでよしとする。

という事で今回は『スリーズィー・セクシー・ザズィー』って映画を紹介しようと思います。

 

 

スリーズィー・セクシー・ザズィー

スリーズィー・セクシー・ザズィー(原題:Zazy)は、2016年に制作されたドイツ映画。監督はマタイアス・X・オバーグ。ヒロインの女優はルビー・O・フィー。

調べてはみたが、非常に情報が少なかった。

 

あらすじ

 

18歳のザズィーは、仕立て屋で働く普通の女の子。ボーイフレンドのトメックと過ごす事以外、何の面白みのない生活を送っていた。音楽番組の司会者になることを夢見ていたが、仕立て屋のバイトがある日いきなりテレビのスターになるはずもなかった。

そんな生活の中、ザズィーは仕立て屋の店主が客の女性とできていることを知る。女性の名前はマリアンナ、彼女は休暇で子どもたちと旅行に来ているようだった。

とても裕福そうなマリアンナ、調べてみると彼女の夫は過去に乗馬のオリンピックに出場し、現在は有名なクイズ番組の司会をしている大スターだった。

そんな人がなんで仕立て屋の店主なんかと、そんな事を考えながらザズィーは何時ものように仕立屋で仕事をする。

店主はマリアンナとのデートなのか夜遅くなっても帰ってこず、電話もつながらない。仕方なく戸締まりをして店を出たザズィーは、何時ものようにトメックの元へ向かった。

数日後、ザズィーは店主が崖から落ちて事故死したことを知る。

ザズィーはマリアンナに「あなたと店主が一緒に居たことを知っている、仕事を無くした、働く場所を紹介してほしい」と詰め寄る。

断ろうとしたマリアンナだったが、ザズィーの警察に証言するという脅しに屈し、仕事を世話することになる。

果たしてザズィーは夢を叶えることが出来るのか、夢見る少女ザズィーのサクセスストーリーがここから始まる。

 

解釈(ネタバレ有)

最初ザズィーはまだ幼さを残した普通の女の子に見える。対してトメックは少しやんちゃそうな男の子。

狭い世界お互いだけで完結していた世界は、仕立て屋の主人の死という秘密を握った事によって徐々に変化していく。

 

物語はあまりトメックに強く出れないザズィーが、マリアンナにお願いするといった感じで進んでいる様に見えた。徐々にマリアンナに対し乱暴なり、ザズィーの夢をも邪魔しようとするトメック。

手がつけられなくなってしまったトメック。マリアンナとその夫に「彼は君の足を引っ張る」と言われたザズィーは、トメックを事故に見せかけ殺してしまう。

夢を掴んだザズィー。しかしザズィーは雑誌を見ながらとても不満そうな表情を見せる。ページの端に掲載されている自分、見開き1ページに掲載されているマリアンナとその夫。

ザズィーはマリアンナが仕立屋に注文していたドレスと、店主が事故にあった時の新聞を持ってどこかへ向かう。

夫のパーティーに参加していたマリアンナは、慌てた様子の女性から新聞を手渡される。『殺人か事故か?』と大きく書かれた新聞、内容はマリアンナがその事故に関わっているというもの。混乱したように周りを見渡すマリアンナは、その様子をずっと見ていたザズィーと目があう。

ザズィーは微笑んだあと、乾杯という風に持っていたグラスを掲げ立ち去った。

最後は番組の収録で微笑むザズィーのアップで、物語が締めくくられる。

 

女って怖いなと思うような映画だった。

 

最初店で働くザズィーはとても幼く、不満を隠さない様子や甘えたような話し方が18歳にしては余計に子供っぽく見えた。

一転、仮病で早退しトメックとセックスするザズィーはとても大人びて見える。

店に居る時と、店を出たあとの雰囲気が違いとても印象的。

子供は大人の目が届かない所では、大人が思うよりもずっと大人みたいなことを感じた。

 

物語が進むに連れ、ザズィーの世界は広がり夢に向かって近づいていく。それに対しトメックの世界はどんどん狭まり、何も変化しない。

そして不安や焦りからか、トメックの行動はどんどん過激になっていく。

マリアンナに対する強いあたりは、そこに自分の存在価値を見出しているようにも感じた。

ザズィーが成長していくのと反比例するように、トメックはより直情的に子供っぽいところが目立っていく。

 

トメックがザズィーに「お金をためて一緒にタトゥーショップを開こう」と提案するも、ザズィーはしょうもないといった風に聞く耳を持たない。

これがトメックが成長し、停滞から抜け出すための最後のチャンスだった様に思う。しかしザズィーには、昔2人で夢見ていた未来が今では冗談のようにしか聞こえない。

大人になっていくザズィーと、変わらないトメックのズレが顕著に表れている。

 

ザズィーはトメックを殺した。

トメックは少女時代のザズィーの全てだった。このトメックの死によって、ザズィーはトメックという存在と一緒に自分の中の少女だった自分を失い夢を叶えた。

雑誌を見てザズィーは自分が失い得たものと、何も失わずにマリアンナが持っているものに不満を感じた。そしてマスコミにマリアンナを売ったのだと思う。

ザズィーがトメックを思い出すシーンがある。物語の冒頭に繋がる喧嘩や、農場での事、トメックを突き落とした時、1人で過ごす夜。思い出し微笑むザズィーの表情は、懐かしみ後悔している様にも見える。

 

ただ、最後のシーンのザズィーを見ると何だか不安になる。ずっと見てきたザズィーは本当の姿だったのか、全て彼女の計画だったりしないだろうか、そんなことを考えてしまう。最後のザズィーの微笑みが「これで全部上手くいった」という風に見えてしまうからだ。

トメックの事だけは後悔していてほしいなと思う。

 

まとめ

とても面白かったです。

全体的にとても抽象的で、情報も絞られた映画でした。ザズィーやトメックの家族や友達なども出てこず、2人の背景が解らないまま話が進みました。作中「トメックの薬を辞めさせるために逃げてきた」とありましたが、それも何処まで本当なの分かりません。

その為ザズィーがトメックを殺した時、どんな気持ちだったのか正確には推し量れません。

 

農場での生活の場面で、映像が時間を前後する所がありました。あの映像の仕事、セックス、仕事、セックス、という単調な毎日感は良いなと思いました。

終盤のザズィーがトメックを思い出すシーンが一番好きです。トメックは物語の中で激しく乱暴なイメージが強かったです、冒頭にザズィーに無理やり押し入っているシーンがあったから余計にそう思うのかも。でもあのシーンでザズィーを見つめる眼差しや、犬を撫でる姿はとても穏やかで、愛が溢れていて萌えました。

 

トメック役の俳優さんはPaul Bocheさんって言うらしいです。生きているトメックが見たくてファンになりそう。

 

ティーン映画とか好きな人には是非見てもらいたいです、恋人が欲しくなるor大切にしたくなる映画です。

失ったものは戻らない、その時その時を大切にしたいなと思いました。

 

ありがとうございます。

 

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